大きくする 標準 小さくする

2006年03月29日(水)更新

【取材日記】vol.2 日進乳業社長・水野光さん

 取材日記は「月刊 経営者会報」編集部員が、おもに中小企業の経営者の方への取材を通じて、感銘を受けたこと、ユニークな取り組みだと感じたことなどを綴るコーナーです。

 今回は、経営者会報4月号の「シリーズ告白」という連載記事で取材をさせていただいた、アイスクリームやお菓子をOEM生産し、ナショナルブランドを支えておられる日進乳業・水野光(こう)社長にまつわるエピソードをご紹介します。
 
 「シリーズ告白」は、窮地に陥った社長さんが、そこからどのようにしてリカバリーされたかを描き、読者の方々に共感を抱いていただきつつ、参考にしてもらうという記事です。
 
 水野社長が先代の跡を継がれて社長に就いた翌年(2000年)の9月、東海地方を集中豪雨が襲いました。日進乳業さんの本社のある愛知県師勝町も被害を受け、同社の工場は、床上浸水で操業停止に。1億円を超える損害を受けたそうです。
 
 しかし、水野社長は「被災によって、逆に社内の結束が高まり、同時に社員の皆の素晴らしさを実感した」とおっしゃっていました。
 
 全設備を殺菌消毒して、基盤が壊れた機械は部品を交換しなくてはならず、復興まで2か月かかるといわれた作業を、同社の社員の皆さんは、必死に頑張り、なんと2週間ほどで、全作業を終えてしまったそうです。
 
 しかも、社長の指示を待たず、社員の方々が自発的に段取りを決め、役割分担をしたといいます。力を合わせ、必死に頑張る社員さんの姿を見て、水野社長は、ご自身が思っていたより、ずっと優秀な社員さんであると感じ、感激するだけでなく申し訳なく思ったそうです。
 
 同社の売上は当時の20億円を大きく上回り29億円に。水野社長は、こうおっしゃいます。
 「あのとき、会社の真の底力を見極めることができたことが大きい。会社の力って結局、社員の力ですから」
 
日進

 社長さんが社員の方々を信頼し、そのことで社員の方々も社長さんを信頼する。
 ピンチこそチャンス、とはよく言われることですが、同社はおそらく、今後も、仮に危機があったとしても、必ず糧に変えていかれるのではないかと思いました。
 
 ■日進乳業株式会社 http://www.nisshinnyugyo.co.jp/

(編集部・酒井俊宏)



*「月刊 経営者会報」は中小企業経営者の皆様のためのブレーンです。詳細・ご購読に関しては http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm をご参照ください。

       

2006年03月29日(水)更新

【ブログピックアップ】山本圭商店・高畠宏之さん

 「ブログピックアップ」のコーナーでは、経営者の皆さんの書かれたブログを雑誌「月刊 経営者会報」編集部員が拝見し、毎日、お薦めのブログをご紹介していきます。

 きょうのお薦めブログは、有限会社山本圭商店社長の高畠宏之さんです。
 28日の日記から、一部ご紹介します。
 
 *      *      *

当社は『ムダを省く』というのをコンセプトに
約4年前から生産効率、コストパフォーマンスの高い商材として上記写真の
包装機に使用されているカッターを開発致しました。

よく飴などの袋で指先で切りやすくするため、ギザギザのところがありますよね...
このように、袋をギザギザにカットするためにこの超硬カッターを使います。

当社は長年の経験から鉄製に比べ、非常に硬度の高い材質の「超硬カッター」を開発しました。

この超硬カッターは従来の鉄製に比べなんと!!5~8倍という驚異的な寿命を実現したのです。
まさしく『丈夫で長持ち!!』というところです。

これまで各お菓子メーカー様から絶大なる信頼と期待を寄せられております。

また、御使用先のオペレター様からは「切れがいい」「メンテの必要がない」「楽になった」
「使わないと損」など様々な絶賛の声をたくさん頂いております。

しかし、この超硬カッターはまだまだ業界に知られておりません。
このブログを通してお菓子メーカー、食品メーカー様に知って頂けたら幸甚です。

 続きはこちら…… http://yamakei.keikai.topblog.jp/
 
 *      *      *
 
 オリジナルな製品を開発するためには、おそらく人知れずご苦労があったことと思います。
 
 高畠さんのように、自社製品や自社そのものを思い入れたっぷりに熱く綴っていただければ、きっと、多くの方の目に留まると思いますし、編集部も事務局も、そのお手伝いをしていきたいと考えております。

                           

(編集部・酒井俊宏)